わたしの気づき

日々、気になったこと、感じたこと。

映画メモ ミヒャエル・ハネケの最新作、「ハッピーエンド」

フランス語のヒアリングもかねて、フランス映画(この作品の監督のハネケはオーストリア人だし、キャストと設定はフランスでオールフランス語の映画だけど、厳密には違う)はできるだけ観るようにしていて、イザベル・ユペールもでているしということで鑑賞。主人公の13歳の少女は虐待するシングルマザーの母親を「おとなしくさせる」ために薬を飲ましたが昏睡状態におちいり、母親は亡くなってしまう。そのあたりの経緯が「ドラマティック」ではなくスマホの画面を通してのときもあり、淡々と語られていく。その後、三世代大家族で住んでいる父親の家に引き取られ、そこでも、淡々とした温かみのないやりとりが繰り広げられていくが、日本でも今時、児童虐待のニュースはしょっちゅう耳にするし、この映画のように食事時に会話のない家庭も少なくないだろう。ハネケという監督は観客に違和感を与える意図が作品にあるようだけど、淡々とした日常を生きている自分としてはそんなに違和感は感じなかった。