映画メモ ヴェルナー・ヘルツォーク監督の『問いかける焦土』を観る
ヴェルナー・ヘルツォークの作品はたいがいのものがDVDになっており、いつでもレンタルとかで観れるとタカをくくって、結局、今まで、まともに1本も観ずじまい。
92年製作のこのドキュメンタリー作品、『問いかける焦土』は今回が劇場初公開ということでルイス・ブニュエル特集のついでに観てきた。
湾岸戦争で破壊されたクェートの油田の消火作業が壮麗なクラシック音楽に乗って展開される。阪神淡路大震災の中継でアナウンサーが燃え盛る炎を「見事です!」と言って大問題になったけど、このヘルツォークのドキュメンタリーは戦争によって起こされた大規模油田火災を見事です!と正面きっていってしまっている映画。これだけの情景を映像に残すという意味は大きかったとは思う。
他の作品は観ていないけど、終末的悪夢を耽美に表現したこの作品は、おそらくほかのヘルツォーク作品にも共通していることなのかもしれない。