わたしの気づき

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今年も楽しかった京都グラフィーの復習 その2

No2. ギデオン・メンデル「Drowing World」

2番目に良かったのは、洪水災害に直面した人々を捉えたギデオン・メンデルの作品。「三三九」と言われる、元貯氷庫の暗い錆びついた廃墟とも言える空間に展示される洪水という題材が、非日常の体験をさせてくれた。洪水のドキュメンタリー動画もニュースの映像とはまったく違って、実際に洪水にあった人々の目線で記録されていて、自分が実際に体験してるような錯覚をしてしまう。と言っても、自分は実際には被害にはあっていないわけで、疑似体験のみ。まるでアトラクションのような感覚と言ったら不謹慎だろうか。部屋の下半分が水につかり、その水が鏡のようになって、水没していない部分の窓やオブジェを反転して映していて美しく、水没した町をボートで進んでいく映像は子供のころ、洪水になったらやってみたかった冒険心を満足させてくれた。

以上がギデオン・メンデルに関する事前のインフォメーションなく、作品を鑑賞した個人的な感想ですが、京都グラフィーのサイトで調べてみたところ、このギデオン・メンデルという写真家は「苦難を記録する写真家」として国際的に評価されていて、社会的題材を取材対象とし、The Global Fund、国境なき医師団、Treatment Action Campaign、Action Aid、 The Terrene Higgins Trust、UNICEF、 Christian Aid、Concern Worldwideなど、世界の著名な支援団体や非政府組織と共に活動しているそうです。気候変動についての彼の個人的な「回答」とも言えるとのこと。

ギデオン・メンデル「Drowing World」作品へのリンク